media 2001

Authoring, Programming / Macromedia Director + Lingo Development
2002年1月

武蔵野美術大学視覚伝達デザイン学科の2年次授業「メディア編集」のまとめアーカイブ。
授業は以下の3つの軸を基本に進行された。
1) 「円」をテーマにしたグループリサーチを元に、各自が作品を制作する。
2) メディア独自の編集・記述の方法を学ぶため、様々な印刷・製本方法で制作された紙メディア作品や、プログラミングを用いて作られた実験的なデジタルメディア作品を、出来る限り実物で歴史的に見て行く。
3) 「2」の学習成果と自らの制作体験を元にして、自分が選んだメディアについての論考を執筆・制作する。 
アーカイブでは、授業で使っていた部屋をメタファー(コンテンツの入れ箱)として使い、部屋に置かれた各エレメントが授業の記録・記憶の引き出しとなっている。エレメントは本(1の作品が収められたポートフォリオ)・壁の模造紙(1のリサーチ・プロセスの記録)・ノート(2で見て行った歴史的な本等)・本棚(3で制作されたメディア論の本)である。
アーカイブはMacromedia Director、Lingoで制作された。

今思えば最初に制作したデジタルアーカイブ的作品で、メタファーとして実際の空間を使ったのがなかなかナイスアイデアである。その発想は授業で見た「1839」という名前の写真をテーマにした実験的デジタル作品で、その作品を見たことは私の原点となるような体験であり、コンピュータ上での記述空間の可能性を考え始めたきっかけとなる。生意気にも担当教員に「デジタル上の記述空間には奥行きがあるんですね!」と感想を述べた記憶がある。